2020/09/19 13:52
先日「ゲイシャ以外でもパナマクオリティを。 デイリーで飲みやすいパナマコーヒー①」でLa Huella農園のCatuai Anaerobic Honeyをご紹介いたしました。今回は同農園の違う品種(カトゥーラ)にフォーカスします。
その前にLa Huella農園の情報をもう少し。
La Huellaはパナマコーヒーの有名な産地である、西部チリキ県のボケテというエリアにあります。
詳細な場所は非公表で、農園に行く際は指定の車に乗るように指示され連れていかれるらしい。(麻袋を被せられるとかられないとか)
ただし2回目以降は、場所がわかってしまうので普通にいけるとかいけないとか。。
標高は1800m、平均気温は23℃、ミネラル豊富な火山性の土壌がコーヒーの生育に最適とのこと。
マイクロロットとナノロットに特化しており、量産ロットは作っておりません。
そしてLa Huellaの最大の特徴といえば、「テイラーメード」です。
コーヒーのテイラーメード・・(オーダーメードは和製英語 by Wikipedia)
品種や発酵方法などナノロットでオーダーができてしまうのです。
農園主ペドロ・モスが製作したアフリカンベッド(コーヒーを乾燥させる場所)はオーダーごとに小ロットで区切られてプロセスされています。アフリカンベッドの端から手で攪拌さえ、終わったら隣のロットを攪拌させ、、全部終わったらまた最初のロットからというのを人力で延々とやっています。豆そのもののクオリティは当然のこと、発酵にここまでこだわり、品質に反映させている農園は世界的にも稀です。
(来年度はここでDefinitive.とCoffee with 4 Elements のナノロットオーダー予定です。もちろんゲイシャ)
La Huella農園のCaturra Anaerobic Honeyは先日紹介した、Catuai Anaerobic Honeyの品種違いです。発酵方法は同じ、アナエロビックハニーです。完熟したカトゥーラを収穫、コーヒーの果肉を取り外し、その後タンク内で酸素のない状態(嫌気もしくはアナエロビック)を作り発酵させています。
ローストはミディアムより若干浅めで止めております。このロットのフレーバーと甘味を最大限に生かすため、苦い要素は極力出さないようにするためです。酸味が強いコーヒーではないため、この焙煎加減でも酸味が苦手な方でも入門用として楽しめるかと思います。
口に含むと、ウィスキーのような複雑なフレーバーの後に、オレンジのようなフレーバーが味わえます。
その後、ライムのような酸味が軽く舌の上に残り、アフターテイストにチェリーのような丸みのある酸味が、綺麗に消えていきます。
-La Huella Catuai Anaerobic Honey [90g]-
Country: Panama
Area: Chiriqui
Farm: La Huella
Altitude: 1450m
Cultivar: Catuai
Method: Anaerobic Honey Process
Roast---Medium/中煎り
Mouth Feel/口当たり-----Medium/中間
-Flavour Image-
Fragrance/香り---Whisky/ウィスキー
Flavour/フレーバー---Whisky/ウィスキー
Acidity/酸味---Cherry/チェリー
Sweetness/甘み---Melon/メロン
酸味が苦手な方も、入門編としてオススメのコーヒーです。アナエロビック由来の香りがとても良く、ゆっくりと飲みたいコーヒーです。
コーヒー好きな方は、品種違いのLa Huella Catuai Anaerobic Honeyと飲み比べするのがオススメです。
先日の記事もそうですが、発酵発酵と言っておりますが、コーヒーは基本的に全て発酵過程を含みます。コーヒーのチェリーからコーヒー豆(実際には種です)を取り出す方法がいくつもあり、その方法によって味が変わります。詳しいことはそのうち。